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クワトロバジーナ(シャア)名言セリフまとめ!ダカール演説全文も|シャアアズナブルの名言

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今回は、機動戦士Zガンダムに登場したシャア・アズナブル、もといクワトロ・バジーナ大尉と、名言や演説内容をチェックしていきましょう。

最初の機動戦士ガンダムから7年後の世界が舞台となっており、シャア・アズナブルは「クワトロ・バジーナ」という連邦軍兵士になりすまし、エゥーゴという組織に身を投じます。

カミーユ・ビダンという新しいニュータイプとの出会い、かつての敵アムロ・レイとの再会を経て、新しい地球圏のリーダーにと望まれたシャアでしたが、なかなかうまくいかないもの…ですよね…(´・ω・)

シロッコやハマーンなどさらに強力なニュータイプに気圧されたり、自分の身の振り方に迷い、カミーユにグーパンされたりと、1年戦争のシャアとはまた違った「迷えるシャア」が描かれていました。

というわけで、今回はクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルのZガンダム時代の名言セリフとダカール演説の内容、また、搭乗機体の百式の性能の他、クワトロ・バジーナの名前の由来をチェックしていきたいと思います。

一年戦争から続いたアムロとの関係も、このときばかりは味方として戦ったわけですが、なぜ味方として戦ったのか?その時のアムロとの関係にも触れていきますね☆

もくじ

クワトロバジーナ(シャア・アズナブル)の名言セリフまとめ!

それでは、シャア・アズナブルのZガンダム時代…クワトロ・バジーナ大尉の名言と、名言を言った経緯などと合わせて見ていきましょう!

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ1:「迷いは自分を殺すことになる。ここは戦場だぞ!」

機動戦士Zガンダム 第5話「父と子と…」でのクワトロ・バジーナの名言です。

クワトロ:「迷いは自分を殺すことになる、ここは戦場だぞ! 」

カミーユは自分の父親であるフランクリン・ビダンと戦闘となった際に、父に銃口を向けるも発砲を躊躇っていました。

しかし、直後にカミーユの背後からビームが飛んできて親父の乗るリック・ディアスに直撃します。

カミーユ:「あなたという人は。」
フランクリン:「カミーユか。 撃つのか、親を!?」
カミーユ:「ハァ…ハァ…ハァ…。」
フランクリン:「親に銃を向ける…。そんな風に育てた覚えはない。私だって親の務めは果たしてきた。それを、私の立場も考えずにお前は!」
カミーユ:「子供の言い分だってあるんだ!あなたは!」
フランクリン:「来るな!」
カミーユ:「止めなさいよ!」
フランクリン:「ガンダムMk-Ⅱが何だ!私は次を考えている。そんなものに、そんなものに…敗れるものではないんだ!」
カミーユ:「父さん、冷静になって!」
フランクリン:「うお!」
カミーユ:「はっ!」
クワトロ:「迷いは自分を殺すことになる、ここは戦場だぞ! 」

出典:機動戦士Zガンダム 第5話「父と子と…」より

クワトロがこの名言と共に颯爽と駆け付けますが、リック・ディアスから脱出したフランクリン・ビダンは誘爆に巻き込まれて戦死してしまいました。

カミーユに生き延びる為の教示をしたのだとしても、これでカミーユも両親を亡くしてしまったことになりますね…。

また、この名言は、民間人であったカミーユに戦士としての心持を教えたセリフでもありました。

成長したカミーユが今度はファやカツに同じように説教できるようになったのは、ある意味クワトロを近くで見ていたからでしょう。

しかしながら富野監督のガンダム第二弾であるZガンダムを見ても、何故この監督の作る父親とはこうも身勝手な人が多いのだろう…と思った方も少なからず居るのではないでしょうか…(*´-ω・)?

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ2:「人間は他人を信じないからさ。信じないから疑い、疑うから他人を悪いと思い始める。人間を間違わせるのさ。」

機動戦士Zガンダム 第6話「地球圏へ」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「人間は他人を信じないからさ。信じないから疑い、疑うから他人を悪いと思い始める。人間を間違わせるのさ。」

30バンチへの偵察前の準備時にカミーユから以前に起こった30バンチ事件のことについて聞かれたクワトロが返したセリフです。

クワトロ:「遅いぞ。」
カミーユ:「すいません。クワトロ大尉は、30バンチ事件はご存知でしたか?」
クワトロ:「ああ。」
カミーユ:「暴動があったくらいにしか、知らなかったんです。」
クワトロ:「そんなものじゃないな。」
カミーユ:「なぜ暴動が?」

クワトロ:「人間は他人を信じないからさ。信じないから疑い、疑うから他人を悪いと思い始める。人間を間違わせるのさ。」

カミーユ:「じゃあクワトロ大尉も、他人を信じないから戦うのですか?」
クワトロ:「いや、ティターンズが暴走を始めたから、戦うのさ。」
カミーユ:「じゃあ、僕はどうしたらいいんです?」
クワトロ:「自分ではどう感じているのだ?」
カミーユ:「今はこれでいいと思っています。」
クワトロ:「ならそれでいい。」

出典:機動戦士Zガンダム 第6話「地球圏へ」より

この30バンチ事件というのは反連邦デモを行っていたサイド1の30バンチの住民を鎮圧すべく、ティターンズが起こした毒ガスを用いてのコロニー住民の殺戮です。

クワトロに「何故ティターンズと戦うのか」とカミーユは問い、クワトロもまた「ティターンズが暴走しているから戦う」という風に答えていますが、セリフの前後ではカミーユも30バンチ事件の事を知ったのは報道でのことだったと話します。

実際に連邦軍が世間に報道したのは30バンチで反連邦のデモが起き、それを鎮圧しました、というような一方向の情報だったのでしょう。

蓋を開けてみればティターンズの手によって毒ガスを注入され、コロニー内の住民が全員殺戮されていました… (´・ω・`)

また、この名言において人という言葉で形容していますが、アースノイドとスペースノイドの互いの意見が合い入れないことを揶揄しているように感じます。

さらに主導者と独裁者の境界が曖昧になることで「ザビ家のような過ちを再び犯す」ということを話しますが、新しい地球連邦軍の態勢が新たなザビ家になるということも言及していました。

こういった比喩的表現を用いた言い回しは、割とZガンダムから多くなったように感じます。

シャアが一年戦争を経て更に世界を達観視できるようになった表れなのかは分かりませんが、いちパイロットという形から組織を動かしていく存在としての成長を漂わせていましたね。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ3:「他に食べる方法を知らんからさ。だから未だに嫁さんも貰えん」

機動戦士Zガンダム 第7話「サイド1の脱出」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「他に食べる方法を知らんからさ。だから今だに嫁さんももらえん」

(´・ω・)嫁さん、貰う気ないでしょ…と思ってしまいます…

モビルスーツデッキでクワトロとカミーユとの会話の中に登場したセリフです。

カミーユ:「前のガンダムのパイロットだった、ニュータイプがですか?」
クワトロ:「そうだ。今の地球連邦軍というのはそういうところだ。地球に住む人々は、魂を重力に引かれて飛ぶことができない」
カミーユ:「だからって、僕がパイロットになって何になるんです?」
クワトロ:「地球の人々の魂を…」
カミーユ:「関係ないでしょ、僕には!」
クワトロ:「そうかい」
カミーユ:「アーガマは、僕を中尉待遇で扱ってくれますか?」
クワトロ:「はっはっはっは、あり得るな」
カミーユ:「大尉はなぜ軍人なんです?」
クワトロ:「なぜ軍人?」
カミーユ:「聞きたいものです」
クワトロ:「他に食べる方法を知らんからさ。だから今だに嫁さんももらえん」

出典:機動戦士Zガンダム 第7話「サイド1の脱出」より

クワトロは、カミーユに何故パイロットをやっているのかと尋ねられた返答としてこのセリフを発していました。

その時のクワトロは軽口を言うようにさらりと話していましたが、実際はシャアという正体を隠しているからこそのセリフだったように感じます (´・ω・)y-~

この時カミーユは自分を中尉待遇としてくれるかと聞いていましたが、クワトロ・バジーナという人物がどれだけ大きな大義名分を持っているかは、まだこの頃のカミーユには理解できるものでもなかったのでしょう。

この時点でもクワトロはカミーユから少し信頼を置かれているのかもしれませんね。

また、「嫁さんも貰えん」というのは上記で書いたようにジオン・ズム・ダイクンの遺児としての生き様もあるのでしょうが、ララァの事を未だに引きずっていることも考えられますね。

実際クワトロは同じエゥーゴのレコア・ロンドからも好意を寄せられていましたし、その立場上他の女性と一緒になることも可能だったことは想像できます。

それでもクワトロにはエゥーゴを引っ張っていくだけの錦の御旗にならざるを得なかったのでしょうね (σ´-`)

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ4:「今の私はクワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない」

機動戦士Zガンダム 第13話「シャトル発進」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「今の私は、クワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない」

この名言は、ハヤトにクワトロ・バジーナがシャア・アズナブルであるという事を言及された際の返答のセリフです。

この一言が、カミーユの必殺パンチの起爆剤になってしまいます(´▽`)

クワトロ:「仮に私がシャアだとしたら、君は何を言いたいんだ?」
ハヤト:「急いでください!カイの手紙にこう書いてありましたね?リーダーの度量があるのにリーダーになろうとしないシャアは卑怯だと。モビルスーツのパイロットに甘んじているシャアは、自分を貶めているのです。」
クワトロ:「シャアという人がそういう人ならばそうでしょう。」
ハヤト:「10年20年かかっても、地球連邦政府の首相になるべきです!」
クワトロ:「しかし私は、クワトロ・バジーナ大尉です。」
カミーユ:「もしそうなら、それは卑怯ですよ!シャア・アズナブル、名乗った方がスッキリします!」
クワトロ:「ガンダムをシャトルに移動させろ!」
カミーユ:「しますよ。どっちなんです?教えてください!」
ハヤト:「お認めになっても良いのではありませんか?」
クワトロ:「今の私は、クワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない」
カミーユ:「歯ぁ食いしばれっ!そんな大人、修正してやるっ!」
クワトロ:「これが若さか…。」

出典:機動戦士Zガンダム 第13話「シャトル発進」より

ハヤトにクワトロ・バジーナはかつてのシャア・アズナブルであったことを迫られ、クワトロも今の自分はクワトロ・バジーナだと主張します。

さらにはカミーユにまで「どっちなんです?」と迫られ「今の私はクワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない」ときっぱり言い張ってますが、カミーユによる修正の一発を頬に食らいます。

そしてクワトロは「これが若さか…」と言いますが、これって若さと言うべきものなんでしょうかね… σ( ・ω-;)?

そしてZガンダムの世界では割と顔面にパンチを入れられることの多いクワトロ大尉…。

とは言えカミーユも正体を知るまではシャアの事を酷評していたので、目の前に居る兄貴分の男が実はシャアかもしれないなんて聞かされれば問い詰めたくもなるものですよね。

それでも毅然としてケネディ・ポートでシャトル打ち上げの指揮を執るクワトロは、ここは大人として任務に支障をきたさないようにと、エゥーゴの大尉としての仕事を全うします。

シャアも若い時は自分の正体を知った士官学校の学友を謀殺したり、好機を待ち構えてガルマを見殺しにしたり色々やったもんだと思えば、カミーユの若さなんて可愛いものですね… (σ´-`)

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ5:「君を笑いに来た、そう言えば君の気が済むのだろう?」

機動戦士Zガンダム 第15話「カツの出撃」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「君を笑いに来た。そう言えば君の気が済むのだろう?」

アウドムラの中でアムロと再会し、何故地球圏に戻って来たと問われたクワトロはこのセリフを発します。

(*´з`)かつて殺し合った二人がこうして会話しているのも不思議ですが、良き場面ですよね。

クワトロ:「さすがだな、輸送機という機動性のないものをモビルスーツにぶつけるとは。」
アムロ:「なぜ地球圏へ戻ってきたのです?」
クワトロ:「君を笑いに来た。そう言えば君の気が済むのだろう?」
アムロ:「好きでこうなったのではない。それはあなたにだってわかるはずだ。」
クワトロ:「しかし、同情が欲しいわけでもないのだろう?ならば、カツ君の期待にも応えるアムロ・レイであって欲しい。それが、私に言える最大の言葉だ。」
アムロ:「なぜ地球圏へ戻ってきたのだ?」
クワトロ:「ララァの魂は地球圏に漂っている。火星の向こうにはいないと思った。」
アムロ:「ララァ…。」
クワトロ:「自分の殻の中に閉じこもっているのは、地球連邦政府に、いや、ティターンズに手を貸すことになる。」
アムロ:「宇宙に行けなければできない相談だ!」
クワトロ:「籠の中の鳥は、鑑賞される道具でしかないと覚えておいてくれ。」

出典:機動戦士Zガンダム 第15話「カツの出撃」より

アムロは一年戦争終結後も軍に残り大尉にまで昇進しましたが、ニュータイプを危険視していた地球連邦軍にその特異とも言えるニュータイプ能力を危惧され、保護観察という名目の軟禁生活を余儀なくされていました。

一年戦争後もアクシズに渡り、様々な活動を経てエゥーゴの設立に一枚噛む等政治と軍に多く関わってきたクワトロにとって、一年戦争で英雄とも呼ばれた男が籠の中の鳥でいるような真似をしていたことに思うことがあったのでしょうね (。-`ω´-)

また、クワトロはアムロが再び戦場に出ないことにこそ心配を覚えているようでした。

これに関しては、カミーユやカツという若い世代が戦場に出ているのにも関わらずアムロが出撃しないことに「血の騒ぎが無くなったのか」とも漏らしていますね。

当時のアムロ・レイとシャア・アズナブルの因縁は決して消えた訳ではありませんが、今は共に同じ組織で戦う存在としてクワトロはアムロに期待したかったのでしょう。

かつて「ならば同士になれ」というセリフがこんな形ででも成立したのですから、クワトロはアムロのかつての鮮烈な力を再び自身の眼前で目の当たりにしたかったのかもしれませんね。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ6:「今日の都合で魂を売った人々の決定などは明日にも崩れ去るものさ。」

機動戦士Zガンダム 第24話「反撃」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「今日の都合で魂を売った人々の決定などは、明日にも崩れるものさ。」

地球で連坊議会が開かれ、それに出席していたクワトロとブレックス准将でしたが、地球連邦軍はティターンズに傾倒し、事実上連邦軍はティターンズが掌握する形で議会が終了しました。

この名言は、フォンブラウンにおける議会の終了後にブレックス准将との会話で登場したセリフです。

ダカール会議・議長:「以上、満場一致をもちまして、この法案を採択いたします。」
ダカール会議・議員:「おぉぉ!」
クワトロ:「ティターンズの元締めか。これで、地球連邦軍はティターンズの管轄下に入り、正義は我らのものという事か。しかしそうかな?今日の都合で魂を売った人々の決定などは、明日にも崩れるものさ。」

出典:機動戦士Zガンダム 第24話「反撃」より

ティターンズの急進的なやり方に危機感を覚えるべきだと説いていたエゥーゴ側の意見はそっちのけで、現時点でより戦力的に開きのあるティターンズに迎合した時点でクワトロがこう言うのも無理ありませんね。

この時点では、目先の利益と保身に走る地球連邦の目を覚まさせることは不可能だったようです。

しかしその矢先、ブレックス准将がティターンズの手の人間によって暗殺される事件が発生した際には、准将がクワトロにこれからのエゥーゴを託す形になりました。

ダカールでのクワトロの演説も、かつてジオン軍人として連邦軍を敵に戦っていたからこそ客観的に連邦の姿勢を批判できたのでしょう。

実際この議会でティターンズに尻尾を振った連邦軍でしたが、世論がエゥーゴを支持し始めた瞬間その顔色を変えることになります。

シャアのこの名言は、そういう世の中の流れも見越した上での発言だと考えると流石だと感じますね (o-∀-))

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ7:「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格が要る。」

機動戦士Zガンダム 第32話「謎のモビルスーツ」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格がいる。」

先に食堂の席に着いていたレコアの横にクワトロが座りますが、落ち着かない様子のレコアはすぐに席を離れていきました。

それを見ていたカミーユはどうしたのか聞きますが、クワトロは諭すようにこのセリフを発します。

クワトロ:「食べないのか?」
レコア:「クワトロ大尉。食欲がないんです。お飲みになります?あっ…。」
カミーユ:「ん?」
レコア:「ごめんなさい。」
クワトロ:「いや。」
レコア:「お、お先に失礼します。」
カミーユ:「何かおかしいですね、レコアさん。僕、いつも傍にいるからわからないんですけど、大尉は何か気が付きませんか?」
クワトロ:「カミーユ。」
カミーユ:「はい?」
クワトロ:「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格がいる」
カミーユ:「わかってますよ、そんな事。大尉には、資格があります。」
クワトロ:「そうかな?いくつになっても、そういう事に気付かずに、人を傷付けるものさ。」

出典:機動戦士Zガンダム 第32話「謎のモビルスーツ」より

レコアの想いは感じているクワトロですが、ブレックス准将の死後もさらに組織内での立場が大きくなっていることもあり、レコアにかまけている姿は見せられないことを自覚しているのでしょうね。

というか、ぶっちゃけてしまえばそこまでレコアに懇意にしている素振りもありませんでした (´・ω・)y-~

そんな中で割とあっさり切り込んできたカミーユに対して大人として言えるセリフで返していましたが、自分の態度や素振りが後にレコア・ロンドという女性をティターンズに寝返らせてしまうことは、この時のクワトロは知る由もありません。

また、カミーユに「大尉にはその資格がある」と言われていたクワトロですが、「いくつになっても、そいういうことに気付かず人を傷つけるものさ」と語っていました。

このセリフを胸に、北爪宏幸氏の1年戦争の終結後からエゥーゴ結成までのシャアの動向を描いた作品『若き彗星の肖像』等を読むとさらに深いセリフに聞こえてきます。

シャアがいつの時代もこうした過ちに対して無自覚ではなかったということが読み取れる名言ですね (。 ・ω・))フムフム

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ8:「私はいつも独りの男だった。」

機動戦士Zガンダム 第33話「アクシズからの使者」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「私は、ザビ家とは関係無い!私は、いつも独りの男だった…」

アクシズとの交渉のためにアーガマのクルーはミネバ・ラオ・ザビの座乗艦グワダンに赴きます。

ハマーンによりミネバとの謁見を果たすクワトロでしたが、終始クワトロの様子は平常ではありませんでした。

まだ政治に参加するには幼すぎるミネバに代わりハマーンが摂政を摂り、ザビ家再興を目論んでいましたが、クワトロはそこに怒りを露わにします。

ミネバはアクシズ内でハマーン色に染められていたのか、「よくもミネバをこうも育ててくれた」と、冷静なクワトロもこの時ばかりは感情を表に出していましたね (((;’Д’ )))

そもそも摂政自体がいつの時代も王の遺児等を担ぎ上げた周囲の大人達による政治ですので、まだ物心のつかないミネバをスペースノイドの頂点に立つよう教育することは容易いことでしょう。

シャアはそういったミネバを利用しようとする、欲にまみれたハマーンに憤っていたのでしょうね。

また連邦の所属ということもあり、レコアはジオンのシャアはザビ家復活を望んでいたのではないのかと聞きますが、シャア自身がザビ家を敵視していた為詳細は話さずともこの名言を以って否定します。

カミーユ:「興奮するのは分かりますけど、あんな場所に行くのがおかしいんですよ!ハマーン・カーンって女の人と、主義主張が違うのは分かりますけどね!」
レコア:「うっ!そ、そんなこと言ってる暇無いでしょ!入り口を警戒して!」
カミーユ:「はいっ!」
クワトロ:「カミーユに言われても仕方が無い。ハマーン・カーンという少女が、あのようにミネバ・ザビを仕向けてるのを見れば」
レコア:「ザビ家を再び興すのが、大尉の目的ではなかったのですね?」
クワトロ:「私は、ザビ家とは関係無い!私は、いつも独りの男だった…。」
レコア:「いつも独りの…?」

出典:機動戦士Zガンダム 第33話「アクシズからの使者」より

実際一年戦争時にもララァ以外に信頼する人物や部下はいなかったシャアでしたので、いつも1人の男だったというセリフは正に当てはまっていると言えるでしょう。

しかしながら、このような行いによって偏見と帝王学を植え付けられたミネバをシャア・アズナブルは放置しておくわけがなかったのでしょうね。

ちなみに、グリプス戦役でクワトロはハマーンのキュベレイに撃墜されましたが、生き延びてハマーンの下からミネバを連れ出しています。

ミネバをアクシズから連れ出したこの一連の流れは作中では描かれていませんでしたが、そのシーンは実はプレイステーションで発売されたZガンダムのゲーム内のムービーにばっちり記録されています。

それからシャアの下で成長したミネバはガンダムUCの時代には戦争による解決を良しと思わない非戦争主義に成長していたので、結果的にハマーンの目論見通りの成長を見せることはありませんでした。

ロリコン説の多いシャアではありますが、ミネバがここまで優秀な女性に育ったのは遠回しにシャアのお陰だったのかもしれませんね…。

ハマーンの下に居ていれば、いつかはドズル譲りの豪傑になっていたかもしれないですし… (´・ω・)y-~

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ9:「サボテンが花をつけている…」

機動戦士Zガンダム 第34話「宇宙が呼ぶ声」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「サボテンが、花をつけている…」

負傷したレコアを制止するクワトロの言葉を聞かずに戦場へと行ったレコアは、ヤザンとの戦闘でティターンズに寝返ります。

その事実を知らず戦死したと思っていたアーガマのクルーは悲しみに暮れていましたが、カミーユは単身でレコアの部屋に居たクワトロの所に行き、その頬を殴ります。

その直後にレコアが育てていたサボテンの花が咲いていることに気付いたクワトロはこのセリフを吐きました。

カミーユ:「探しましたよ、クワトロ大尉。でぇぇぇい!あなたが、もう少しレコアさんに優しくしていたら…あんな事にはならなかったんです。わかりますか!レコアさんは、今頃、暗い宇宙を漂って…。うぅぅ。」
クワトロ:「サボテンが、花をつけている…」
カミーユ:「うぅっ!」

出典:機動戦士Zガンダム 第34話「宇宙が呼ぶ声」より

この時カミーユは激怒していましたが、クワトロの発した突拍子もないセリフに不意を突かれた事でしょう。

また、このクワトロのセリフは名言であると同時に迷言としても知られており、ガンダムファンの間では様々な解釈がされているようです。

レコアがエゥーゴに居た頃には咲くことがなかったサボテンの花…。

それがティターンズに渡った瞬間に咲いたことを、レコアが女性としての充足感を得られる場所にたどり着けたことの比喩として捉えた、という考え方があるようですね。

他には、丁寧に育てないと花を付けず、さらにその開花期間の短いサボテンが咲いているのを、宇宙に散ったレコアへの手向けのように感じたシャアのセリフという考え方もあるようです (。 ・ω・))フムフム

以上のことも見ても分かるように、この名言については決まった解釈がされておらず、ガンダムファンの様々な反応を楽しむことができるセリフとなっています。

とはいえカミーユに殴られた直後に飛び出したのがこのセリフだったため、

初めて見た際に「何言ってんだこいつ…(´・ω・)」

となったガンダムファンはやはり多かったようですね…笑

(ちなみに出撃前のレコアとファが会話をするシーンでサボテンが既に咲いているように見えたのは私だけでしょうか…)

(この時本当にサボテンの花が咲いていたのだとすると、これまでレコアの本心に近づきもしなかったクワトロが、その存在が消えて初めて小さな変化に気付いたことへの皮肉にも見えてきます)

また、上記の名言にもありましたが、人の心の中に踏み込む件については容易でないことはクワトロ本人も分かっていたはずでした。

こうなってしまったのは、レコアのことを少し疎ましく思っていたことが遠因していたことも、きっとどこかで理解していたのでしょう。

もしカミーユやガンダムUCのバナージのようにニュータイプの能力として人の中に入れたのならば少しは結果が変わっていたのかもしれませんね。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ10:「戦士は生きている限り戦わなければならんのだ」

機動戦士Zガンダム 第36話「永遠のフォウ」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「戦士は生きている限り戦わなければならんのだ」

キリマンジャロの作戦でジェリドからカミーユを庇って戦死してしまったフォウ。

クワトロは、その亡骸を抱いて泣くカミーユにこのセリフを発します。

カミーユ:「えぇぃ!フォウ。しっかりしろ、フォウ!フォウ、目を開けろよ。嘘だろ?こんなの嘘だろ?目を開けてくれよ、フォウ!うわぁぁぁ!」
アムロ:「人は、同じ過ちを繰り返す…。全く!」
クワトロ:「同じか…。」
アウドムラ・オペレーター:「クワトロ大尉、要塞の誘爆が顕著です。間もなく、山頂全体が爆発します。」
クワトロ:「わかった。各モビルスーツは順次アウドムラに移動。こちらもすぐ行く。カミーユ、ここは危険だ!撤退するぞ。」
アムロ:「カミーユ、何してる!?爆発に巻き込まれるぞ!」
クワトロ:「カミーユ、かわいそうだが、君はまだ死ねない身体だ。カミーユ、乗れ!」
カミーユ:「うっぅぅぅぅ。」
クワトロ:「戦士は、生きている限り戦わねばならんのだ。アムロ大尉、行くぞ。」
アムロ:「よし、大きいのが来る。」
カミーユ:「僕はもう、あなたのことをクワトロ大尉とは呼びませんよ。あなたはシャア・アズナブルに戻らなくてはいけないんです。」
クワトロ:「そうだな、カミーユ。」

出典:機動戦士Zガンダム 第36話「永遠のフォウ」より

フォウを抱きしめながら動かないカミーユでしたが、キリマンジャロ基地の爆発が限界に達しようとしていました。

このシーンでは他にアムロも居り、人は過ちを繰り返すのかという旨の発言をしていました。

アムロとシャアの前でのこのシーンは、かつてのララァ・スンを思い起こす場面であったが故のセリフとも言えますね (´-ω-`)

しかしこの状況で少し酷に思えますが、悠長なことを言っていられる場合でもなくエースパイロットであるカミーユを再起させる必要があったのでしょう。

おそらくシャアが弱い人間であるならばララァが戦死した時にもう戦場に立つことはできなかったかもしれません。

しかしシャアも戦士として、ザビ家復讐を目指す戦士としてくじけるわけにはいかなったのだと思います。

カミーユにはこれ程の大義名分はありませんが一度軍隊に入り、エゥーゴのパイロットになると覚悟を決めたからには彼もまた戦士だということを自覚させたかったのでしょうね。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ11:「せめて私の手で、その業を払わせてもらう!」

機動戦士Zガンダム 第41話「目覚め」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「せめて私の手でその業を払わせてもらう」

ティターンズに寝返ったレコアが神経ガスでコロニーを制圧する任務に就く中、カミーユとクワトロはティターンズを押さえに出撃。

その中でメッサーラに乗るレコアと交戦になり、その戦いの中でクワトロはこの名言を放ちます。

クワトロ:「今更なぜかとは聞かん。」
レコア:「大尉、あなたはいつもそうして…いつも自分だけ高いところに居ようとする。」
クワトロ:「それが理由か、レコア少尉?ならば、せめて私の手でその業を払わせてもらう」
レコア:「世界が自分を中心にして動くと思うな、シャア!」

出典:機動戦士Zガンダム 第41話「目覚め」より

クワトロに対して「世界が自分を中心にして動くと思うな、シャア!」という風にかつてのロマンスのかけらも感じさせない程の威圧を漂わせていましたね。

さらにレコアはクワトロに対して「いつも高い所に居ようとする!」と発言しており、クワトロもこれを否定していませんでしたが、よく考えるとこれ、シロッコも同じだと思うんですよね…。

シロッコの提唱する女が中心の世界っていう所にシンパシーを感じたのでしょうか( ´・д・)ン?

この名言の「せめて私の手で」という部分に、レコアをシロッコの側に寝返らせてしまい、ティターンズの毒ガス作戦に加担させることになった原因がクワトロ自身にあるという事を自覚していた故のセリフだと感じますね。

また、この戦いにおいてクワトロ・バジーナともあろう男がメッサーラに傷一つ付けられずにいました。

「私に躊躇いがあるのか」というセリフを呟いていましたが、やはりここまで様変わりしたレコアにクワトロなりの罪悪感を感じていたのでしょうか… (´・ω・`) ?

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ12:「まだだ、まだ終わらんよ!」

機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「まだだ、まだ終わらんよ!」

グリプス戦役での最終決戦において、敵の親玉といえるシロッコとハマーンを同時に相手取り、いくら高性能かつエゥーゴトップの機動力を誇る百式と言えど流石に相手が悪く、かつての赤い彗星も手こずっていました。

右腕のビームライフルを失い、さらにジ・Oに足を撃たれ、百式の専売特許であった機動性もここで押さえられてしまいましたが、クワトロもたかが片足一本程度で!という気迫を見せます。

クワトロ:「えぇい、あ!」
シロッコ:「ぬかったな、シャア!」
ハマーン:「こんなところで朽ち果てる己の身を呪うがいい!」
クワトロ:「そうかな!?」
ハマーン:「もしも、私の元へ戻る意志があるのならば…。」
クワトロ:「何を言う!」
シロッコ:「道を誤ったのだよ。貴様のようなニュータイプのなり損ないは、粛清される運命なのだ、わかるか!」
クワトロ:「まだだ、まだ終わらんよ!」

出典:機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」より

この名言は機動戦士Zガンダムの中でも一番有名であり、ガンダムファン以外にも広く認知されているセリフとなっています。

右腕とビームライフルを失い、さらにはシャア時代で見せた蹴り技もできないという最悪な状況でこの気迫はなかなか出せるものではないですよね…!

ジ・Oとキュベレイに囲まれてもなお逃げ切ろうとできるパイロットなんてクワトロの他には居ないのではないでしょうか?

とはいえ百式の黄金のカラーリングは被弾した際のダメージ軽減としてビームコーティングがなされているという設定になっていますが、やはり直撃には耐えられなかったようです。

シロッコの高火力ビームライフルの前では流石に吹き飛んでいましたが、ジムのビームスプレーガンやビームコーティングマシンガンくらいの直撃なら耐えられるのでしょうか…?

こういう議論もまた、ガンダムファン同士でするときっと盛り上がるのでしょうね(っ´∀`c) !

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ13:「新しい世界をつくるのは老人ではない。」

機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「新しい時代を創るのは老人ではない!」

(´・ω・)シャア当時27~28歳くらいなので、老人って…

コロニーレーザー防衛戦にて、カミーユがハマーンとシロッコの二人の強敵を一人で相手にしようとしていた所、クワトロも出撃してカミーユをコロニーレーザーから脱出させるために奮闘します。

この名言はコロニーレーザーから脱出する際にカミーユと交わしたセリフです。

クワトロ:「一緒にここを脱出する、カミーユ!」
カミーユ:「あなたはまだやることがあるでしょう!この戦争で、戦争で死んでいった人達は、世界が救われると思ったから死んでいったんです。僕もあなたを信じますから!」
クワトロ:「君のような若者が命を落として、それで世界が救えると思っているのか!」
ファ:「カミーユ?」
カミーユ:「大尉!」
クワトロ:「新しい時代を創るのは老人ではない!」

出典:機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」より

この時にカミーユが「戦争で死んでいった人は世界が救われると思ったから死んでいった」と言っていましたが、クワトロはカミーユのような未来ある若者に自分を助けるために死んでほしくはなかったのでしょう。

時代を動かす政治家はどの世界でも老人がほとんどですが、偏見に満ちた無能な官僚を多く見てきたクワトロだからこそ、「君のような若者が命を落として、それで世界が救えると思っているのか!」と言えたのだと感じます。

また、クワトロはこのシーンの直前、コロニーレーザーを脱出する前に劇場でシロッコ、ハマーンを挟んで拳銃を片手に世界の在り方を口論していました。

しかしそんな中カミーユが独断に満ちた2人の意見を否定するように「それは違う!」と言いながらクワトロを救いに来ます。

新しい世界をつくれるのはそんな真っ直ぐな物の見方ができるカミーユのような若者の存在だったと言いたかったのかもしれませんね (。 ・ω・))フムフム

ちなみにガンダムファンの間では、これだけ格好良く世界の在り方を考えていたシャアがジオンに戻った際にアクシズを地球に落とそうと画策するに至った原因には、カミーユ精神崩壊が関係していると言われています。

これには「ニュータイプ諭」を提唱していたジオン・ズム・ダイクンの実の息子という立場があったためとも考えられますが、地球を我が物顔で食いつぶそうとしか考えていない連邦の高官達を粛正しようという想いが、この7年間一度たりとも変わらなかったのかもしれません。

クワトロ・バジーナとしてエゥーゴで戦ってきたシャアが逆襲のシャアまでの6年間の間に何を感じ、何を想ったか少し気になりますね。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフ14:「そんな決定権がお前にあるのか」

機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」でのクワトロ・バジーナの名言です。

「そんな決定権がお前にあるのか!」

これは日常でも使っていけそうな名言ですね…(´っ・ω・)っ

ハマーンとの一騎打ちになり、キュベレイのファンネルに苦戦するクワトロは宇宙で廃戦艦になったサラミス級の中にキュベレイを誘い込みます。

そして朽ちた戦艦内の格納庫でのハマーンと決着の際に、クワトロはこのセリフを放ちます。

クワトロ:「ん?エネルギー切れ!?」
ハマーン:「迂闊だな。」
クワトロ:「えぇい!来た!」
ハマーン:「ん!?」
クワトロ:「これであの武器は使えまい、ハマーン!」
ハマーン:「甘いな、シャア。」
クワトロ:「何ぃ!」
ハマーン:「これで終わりにするか、続けるか、シャア!」
クワトロ:「そんな決定権がお前にあるのか!はっ!」
ハマーン:「口の利き方に気を付けてもらおう!何!」
ハマーン:「シャア、私と来てくれれば…。うっ…。」

出典:機動戦士Zガンダム 第50話「宇宙を駆ける」より

背後からキュベレイを抑えつける事によってファンネルによるオールレンジ攻撃を封じましたが、それでもハマーンの方が一枚上手で、クワトロはあらかじめ展開していたファンネルに百式を大破させられます。

兼ねてよりクワトロを勧誘しようとしていたハマーンはこの段階で完全にチェックメイトを討てたと思ったことでしょう。

武装も無く、身動きも取れない百式相手に他に選択肢が無いように封じ込め、クワトロに仲間になるか死かの二択を迫りました。

しかしここで屈する男なら一年戦争あたりでとっくにキシリアあたりに丸め込まれていたことでしょう。

結果的にクワトロは廃戦艦の内部亀裂にバルカンを打ち込み戦艦を誘爆させてその状況を打開しました。

ちなみにこのシーン、言葉にすると「打開」ということになるのでしょうが、大破した百式で戦艦の爆破に巻き込まれればまず助からないですよね…。

これを視聴した人ならまずクワトロが戦死したと思ったに違いないでしょう。

どうやって生還していたのかは不明ですが、その後ミネバをハマーンの下から連れ出しているので無傷で脱出したという事になります。

ニュータイプのなり損ないだとシロッコに言われたばかりなのにこの奇術師のような活躍、まるでプリンセス・テンコーさんのようです…|ョ´゚д゚`)

クワトロバジーナ(シャア)のダカール演説全文を紹介

「ダカール演説」とは、Zガンダム第37話で、エゥーゴ及びガラパが連邦議会のあるダカールを占拠し、エゥーゴ中心人物のクワトロ・バジーナが「シャア・アズナブル」としてティターンズの非道を訴えた演説です。

以下、演説の内容です。

閉会するな! この席を借りたい!

議会の方と、このテレビを見ている連邦国々民の方には、突然の無礼を許して頂きたい。

私はエゥーゴのクワトロ・バジーナ大尉であります。

話の前に、もう一つ知っておいてもらいたいことがあります。

私はかつてシャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ。

私はこの場を借りて、ジオンの遺志を継ぐものとして語りたい。

もちろん、ジオン公国のシャアとしてではなく、ジオン・ダイクンの子としてである。

ジオン・ダイクンの遺志は、ザビ家のような欲望に根差したものではない。

ジオン・ダイクンがジオン公国を作ったのでは無い。

現在ティターンズが地球連邦軍を我が物にしている事実は、ザビ家のやり方より悪質であると気付く。

人が宇宙(そら)に出たのは、地球が人間の重みで沈むのを避ける為だった。

そして、宇宙(そら)に出た人類は、その生活圏を拡大したことによって、人類そのものの力を身に付けたと誤解をして、ザビ家のような勢力をのさばらせてしまった歴史を持つ。

それは不幸だ。

もうその歴史を繰り返してはならない。

宇宙(そら)に出ることによって、人間はその能力を広げることが出来ると、何故信じられないのか?

我々は地球を人の手で汚すなと言っている。

ティターンズは地球に魂を引かれた人々の集まりで、地球を食いつぶそうとしているのだ。

人は長い間、この地球と言う揺り籠の中で戯れてきた。

しかし! 時はすでに人類を地球から、巣立たせる時が来たのだ。

その期に至って何故人類同士が戦い、地球を汚染しなければならないのだ。

地球を自然の揺り籠の中に戻し、人間は宇宙(そら)で自立しなければ、地球は水の惑星では無くなるのだ。

このダカールさえ砂漠に飲み込まれようとしている。

それほどに地球は疲れきっている。

今、誰もがこの美しい地球を残したいと考えている。

ならば自分の欲求を果たす為だけに、地球に寄生虫のようにへばりついていて、良い訳がない。

現にティターンズはこのような時に戦闘を仕掛けてくる。

見るが良い、この暴虐な行為を。

彼らはかつての地球連邦軍から膨れ上がり、逆らうものは全てを悪と称しているが、それこそ悪であり、人類を衰退させていると言い切れる。

テレビを御覧の方々はお分かりになる筈だ。

これがティターンズのやり方なのです。

我々が議会を武力で制圧したのも悪いのです。

しかし、ティターンズはこの議会に自分達の味方となる議員がいるにも関わらず破壊しようとしている。

この演説によってグリプス戦役のターニングポイントを迎え、地球に残った人類の世論を獲得したと言っても過言ではありません。

この内容を聞いても、人間同士の争いが結果として地球を滅ぼしてしまうことと、その悪の根源がティターンズの非道なる振る舞いにあるということを訴えた演説です。

ギレン・ザビのような自国の兵士を鼓舞する演説とは、また違った内容の重さを感じますね。

クワトロバジーナ(シャア)のノースリーブやサングラス着用の理由

クワトロ・バジーナの服装がノースリーブだったのは、キャラデザインを担当した安彦良和氏によれば「腕の部分も服のつもりでデザインしたが色指定が上がってきたのをびっくりした」と語っています。

つまり、デザイン上のミスによってノースリーブのシャアが誕生したわけです。

サングラスを着用しているのは、一年戦争時にアムロ・レイから剣で突かれた傷を隠すためにサングラスを着用していたということが言われているそうです。

でも、サングラスで隠せるのかな…と気になるところです。

クワトロバジーナ(シャア)の搭乗機体を紹介!百式の強さも

クワトロ・バジーナ(シャア)がグリプス戦役時に搭乗した機体を紹介します。

1.RGM-79ジム

小説版で、この機体に乗ったことが触れられています。

2.RMS-099 リック・ディアス

反地球連邦組織エゥーゴの「量産機」で、アナハイム・エレクトロニクス社と共同開発した機体で、その装甲や構造材には、ガンダリウム合金を採用しているため、その太い見た目とは異なり高機動なMSです。

ガンダリウム合金を採用している点からもエゥーゴの指導者ブレックス・フォーラから「γガンダム」と名付けられたが、その外見からガンダムという名を使うのは申し訳ないというクワトロの意見があり、その名前がリック・ディアスに落ち着いた逸話があります。

実際のところ、シャアはガンダムが嫌いなのかもしれませんね。

3.RX-178 ガンダムMk-Ⅱ

地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」の試作機で、開発段階においてティターンズは、「我々の、我々による、我々のためのガンダム」と位置付け、主にスペースコロニー内部での戦闘を想定した設計とされていました。

作中ではクワトロ・バジーナが一時的に搭乗しています。

4.MSN-00100 百式

クワトロ・バジーナといえば、やっぱり百式ですよね。

百式は、リック・ディアス同様、エゥーゴの試作機で、元々は可変型のガンダムタイプのMSとして開発が進められていましたが、技術不足からこれを断念し、通常のMSとして完成しました。
金色の特殊な塗装と肩に描かれた「百」のマーキングが特徴的です。

そして高い機動性と運動性を発揮する優秀な機体で特徴的な武装は、百式とほぼ同じ全長のメガ粒子砲「メガ・バズーカ・ランチャー」です。

作中では、アーガマの主力として活躍し、両脚部を失いながらもグリプス戦役を戦い抜いています。

クワトロバジーナ(シャア)の年齢!階級が大尉である理由も

グリプス戦役時代のクワトロ・バジーナ(シャア)の年齢は、第二次ネオ・ジオン抗争時のシャア・アズナブルの年齢が34歳ですから、28歳から29歳ということになります。

エゥーゴ在籍の階級が大尉である理由は、非合法にクワトロ・バジーナという名前と共に大尉という軍籍を取得したからです。

クワトロバジーナ(シャア)の由来や意味!本物の存在も

クワトロ・バジーナと由来は、クワトロにイタリア語で「4」という意味があります。

キャスバル・レム・ダイクンから数えて4番目ということに由来しているようです。

また前述の通りシャアは、非合法に軍籍を取得しています。

これは、クワトロ・バジーナという士官が地球連邦軍に所属していたことを意味しています。

ちなみに、本物のクワトロ・バジーナ大尉が何らかの理由で行方不明となったため、それを上手く取得し、シャア自身がクワトロ・バジーナに成り代わったというわけです。

クワトロバジーナ(シャア)が弱いと言われる理由とは?

よく、機動戦士Zガンダムに登場していたクワトロ・バジーナ(シャア)は弱いという話をよく聞きます。

確かに作中では、オールドタイプのMSパイロットであるヤザン・ゲーブルに追い込まれる場面などが多く、オールドタイプのMSパイロットにさえやられている姿を見ると弱いと言いたくなる気持ちもわかります。

これは作中の設定が影響しているとも言われています。

機動戦士Zガンダムに登場するニュータイプ専用の機体は、ニュータイプ能力にその能力が左右されることが多いですよね。

カミーユ・ビダンやハマーン・カーン、パプテマス・シロッコなど錚々たるニュータイプパイロットが登場しただけでなく、高い能力を持ったフォウ・ムラサメなどの強化人間も登場し、ニュータイプ能力で劣るクワトロ・バジーナが劣勢となった結果、作中では「弱い」というレッテルを貼られてしまったのかもしれません。

ちなみに、シャア・アズナブルについて富野由悠季監督は、

「シャアが悩むということから脱した場合は、狡猾な手段なんか使わなくてもやれてしまう位、とても強くアムロ・レイなんかは何もしる前に殺されてしまう。それこそシャアに勝てるニュータイプを出さなければ、『ZZ』なんかは5本もいらずに物語が終わってしまう。」

とシャアの強さを語っています。

クワトロバジーナ(シャア)とアムロの関係を解説!

一年戦争時代の出会いからシャア・アズナブルとアムロ・レイの関係は、ララァ・スンというニュータイプの少女を巡り、最後まで戦うことになります。

また、「宿敵」の一言では言い表すことのできない複雑な関係でもありました。

では、エゥーゴでクワトロ・バジーナ(シャア)としてアムロと再会を果たした後の関係は、対ティターンズとして協力関係にあったのは事実です。

ただ、クワトロの心の奥底にはララァの存在が常につきまとっていたのも事実です。

また、アムロと再会を果たしたクワトロ(シャア)は、アムロについて「運があるが、それほど秀でていたという印象はなかった」と言っています。

そして、アムロを知ったことで「普通」のという意味の重さを知った…のかもしれません。

クワトロバジーナ(シャア)の最後は?

クワトロ・バジーナとしての最後は、宇宙世紀0088年2月に訪れます。

グリプス戦役は、エゥーゴ、ティターンズ、アクシズの三つ巴の戦いに突入し、最終局面でクワトロ・バジーナは、グリプス2(コロニーレーザー)内で、ハマーン・カーンが操るキュベレイとパプテマス・シロッコが操るジ・オとの激戦を繰り広げます。

(すごい戦いでしたね!)

そして、グリプス2を守り抜き、ティターンズ艦隊を撃破するなどの活躍を見せますが、その後のハマーンとと交戦した時に、百式は大破、戦艦の爆発に巻き込まれてしまいます。

クワトロ・バジーナは、そこから行方不明となってしまうのでした。

これがクワトロバ・ジーナの最後で、その数年後の第2次ネオジオン抗争(逆襲のシャア)で再登場するまで、「シャアは死んだ」と思われていたようです。

クワトロバジーナ(シャア)の名言セリフのまとめ

今回は、クワトロ・バジーナの名言として

・「迷いは自分を殺すことになる。ここは戦場だぞ!」
・「人間は他人を信じないからさ。信じないから疑い、疑うから他人を悪いと思い始める。人間を間違わせるのさ。」
・「他に食べる方法を知らんからさ。だから未だに嫁さんも貰えん。」
・「今の私はクワトロ・バジーナ大尉だ。それ以上でもそれ以下でもない。」
・「君を笑いに来た、そう言えば君の気が済むのだろう?」
・「今日の都合で魂を売った人々の決定などは明日にも崩れ去るものさ。」
・「人の心の中に踏み込むには、それ相応の資格が要る。」
・「私はいつも独りの男だった。」
・「サボテンが花を、つけている…。」
・「戦士は、生きている限り戦わなければならんのだ。」
・「せめて私の手で、その業を払わせてもらう!」
・「まだだ、まだ終わらんよ!」
・「新しい世界をつくるのは老人ではない。」
・「そんな決定権がお前にあるのか?」

の14のセリフを紹介しました。

機動戦士Zガンダムの世界においては戦闘での被弾率も高く、ヘタレと言われがちなクワトロでしたが、視聴者の心を掴む名言から今でも愛される迷言まで、たくさんのセリフを生み出していましたね!

また、世の中の流れを見定めるかつてのシャアの姿を残しつつも、初代機動戦士ガンダム時代よりも人間味のある人物として描かれていました。

この後クワトロは歴史の表舞台から姿を消し、第二次ネオジオン抗争までの間宇宙世紀の裏方でジオン・ズム・ダイクンの遺児として暗躍していきます。

翌年のジュドーとの決戦でハマーンが敗れた事によりさらにシャアの計画は加速することになった事でしょう。

しかしシャアの計画は、他の一般のスペースノイドの抱いているような連邦からの独立やジオン再興という単一的なものでは無く、全人類をニュータイプにするという、これまでどの人物も考えなかったことを目指します。

本気でパイロットをやっていられたのは、クワトロ・バジーナとして活躍していたこの1年間だったのでしょうね。

いつかシャアがネオジオンの総帥となるまでの詳細が描かれる作品が生まれる事を期待したいですね!

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